リノベーションと中古マンション

時代の要請でリノベーションすべき経済成長期建築のマンション

マンション建設が我が国に始まって半世紀程経過し、戦後の復興時期を経て経済が成長路線を歩みだした後も経済成長が続き、バブル経済まで上り詰めた後で緊縮政策による景気の急降下を体験しました。それ以降、財政出動を繰り返したものの、経済状況が持ち直したとの実感を余り感じないうちにデフレ状況に陥って今日を迎えたという印象がします。この間に国民の生活意識としては天国と地獄を見てきたと思っています。住生活の面では十分でないものの、多くの国民が住宅ローンを抱えながらも住居探しに困る状態は殆ど影をひそめました。東京オリンピック開催の頃より都市部に宅地開発によって造成池に団地形式のマンション建設が進んだ効果だったと思います。
しかしながら、急増する地方からの人口増加に対処するために2DKタイプのマンションで戸数稼ぎの意識が強かったので、入居したもののその後のライフステージの経過につれて次第に住環境の不十分さが目立ってきました。更に、生活レベルの向上に伴い、利便性やアメニティーを追及する意識の高まりにより国民はゆったりする居住空間と多くの家電を求めてきました。

その上に、20年程前に開催されたリオサミットで地球温暖化問題が大きく取り上げられ、COP3で温暖化防止対策が決まって以来、我が国は産業、運輸、家庭の各部門で省エネルギー化を図りだしました。
しかしながら、家庭部門が本気になりだした時期は東電の原発事故以後に原発の停止に伴う電力需給バランス上、家庭の計画停電まで実施する段階になってからでした。家庭の省エネ化には再生可能エネルギーを使った地域分散型電力供給システムに対応するためのスマートメーター設置による地域一帯型省エネ管理や太陽光パネルや電気温水器の設置等あるいは、窓や外壁の断熱気密化などの必要性が高まり、新規建設分のマンションには採用されるケースが出てきました。一方で、建て替え時期が近づいてきた中古マンションにはリフォーム程度で対応するのでなく、数十年間にわたる生活向上意識の変化、省エネ化に対応する設備導入及び建築改良技術の採用等、付加価値をつけた建て替え同然のリノベーションすべき時期がきています。このリノベーションは国のエネルギー政策の方向性とマッチするので、引き続き、このような大規模工事には助成策で支援すべきものと考えます。

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